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学びに「喜び」と「誇り」を⾒出す学校とは?〜「美しい作品(beautiful work)」とPBLの最先端【『⼦どもの誇りに灯をともす』対談イベントレポート】
2023年3月に発刊された『⼦どもの誇りに灯をともす』は、アメリカの小さな学校の教師だったロン・バーガーの教育思想が詰まった一冊です。全米屈指のPBL(プロジェクト型学習)校、ハイ・テック・ハイにも影響を与え、現場の教師に20年読み継がれてきました。 クラスメートから批評してもらい、何度も推敲を重ねてつくりあげた美しい作品(beautiful work)をみんなの前で発表する。プロジェクト型の授業を通して生き生きと学ぶようになる子どもたちの姿が本書には描かれます。 ⽇本の

教育格差が広がるいま、「教育現場にいない大人」は何ができるのか──出版1周年記念:『すべての子どもに「話す力」を』第8章を期間限定で一部公開(2023年6月11日まで)
※WEB掲載にあたり、書籍内容より一部を割愛・変更し、写真や図を挿入している箇所があります。 ※本記事の公開期間は2023年6月11日(日)までの予定です。 「ウチの子は大丈夫」で終わらせないで──コロナ禍で露呈した教育格差コロナ禍で、2020年3月頭から全国で一斉休校の措置が取られました。その後も緊急事態宣言が出された都道府県では、6月に分散登校が始まるまで子どもたちの学びが止まるという未曾有の事態が起きたのです。そのあいだ私立ではオンライン授業にいち早く転換する学校が多

対立の声を聞く〜「違い」が浮き彫りになる時代に求められる「エルダーシップ」とは何か【『対立の炎にとどまる』対談イベントレポート】
「対立をしっかり立てる」勇気 松村:では簡単に自己紹介からいきましょうか。僕はバランスト・グロース・コンサルティング株式会社という、組織開発やコーチングの提供を行う会社で取締役をしつつ、日本プロセスワークセンターの教員としても活動しています。 プロセスワーク(※)との付き合いは長く、『対立の炎にとどまる』の著者、アーノルド・ミンデルさんにアメリカで師事していたこともあります。また、書籍の翻訳を担当させていただきました。よろしくお願いします。 櫻本:もともとは外資の証券会社

伝説のファシリテーターが体験から導き出した理論とは(小田理一郎:チェンジ・エージェント代表取締役)━━『共に変容するファシリテーション』訳者による序文全文公開
本書が、こうして日本で出版されることはとてもタイムリーだと考えます。日本は、今転換期のまっただ中にあるからです。 デジタル・トランスフォーメーションや人材の多様化などによる働き方や組織の在り方の見直しや、気候変動や人口減少などの環境、社会、経済の問題によって社会システムそのもののトランスフォーメーションが求められる時代、従来の経済的発展を支えてきたマネジメントの三種の神器「計画、組織化、コントロール」はその有用性を弱め、より探索と学習に満ちた新たなパラダイムが求められていま