『スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー日本版』「読書会」応援キャンペーンのお知らせ
スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビューとは
スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビューは、2003年にスタンフォード大学内で創刊された、社会変革リーダー向けの雑誌・WEBメディアです。創刊から20年を超えた現在は、グローバルおよびローカルな社会課題に取り組む多様なセクターの著者、読者が、研究や実践に基づいた知見を共有するプラットフォームとなっています。
扱うテーマは、環境、教育、医療、ジェンダー、貧困、都市問題などの個別の社会課題のほか、ビジネスと社会、非営利のマネジメント、インパクト投資、デザイン思考、テクノロジーと民主主義、リーダーシップ、ウェルビーイング、コレクティブ・インパクトなど多岐にわたります。
新たなフェーズに入ったSSIR-Jを、より公共の知へと還元していくために
スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビューの日本版(SSIR-J)は、2022年1月、一般社団法人ソーシャル・インベストメント・パートナーズ(SIP)が運営主体となり、「主語を『わたし』に戻す。」をタグラインとして掲げて創刊。多様な背景を持つそれぞれの「わたし」から始まり、協働しながら進化していく社会をつくるための実践知や行動を取り上げてきました。これまで、創刊準備号に当たる『これからの「社会の変え方」を、探しにいこう。』を含めた計6冊を英治出版を発売元として刊行し、並行してオンラインメディア、コミュニティを運営してきました。
2024年3月をもって事業終了となりましたが、2024年4月より、大学院大学至善館(インパクトエコノミーセンター)が運営を引き継ぐ形で、同年7月、ウェブ版が再開される予定となっています。また、これまでに刊行された紙版のSSIR-Jは、引き続き英治出版が販売を継続します。
大学という公共性の高い主体が運営を担うこととなり、SSIR-Jもより開かれた知としての性格を強めていくことでしょう。これを機に、20年以上にわたりSSIRが培ってきた社会変革のための知が、より多くの「わたし」に届くことを祈っています。
そこで英治出版では、SSIR-Jを用いた対話の場を開いてみたいという方々を応援するための「読書会応援キャンペーン」を開催します。
なぜ「読書会」を応援するのか
今回、英治出版が「読書会」を応援するのには、理由があります。
それは、SSIR-Jというこの雑誌をツールとして、この社会に暮らす一人ひとりがつながり、そこから小さくとも大切な「変化のさざなみ」が始まってほしい、そう願っているからです。
そのためにも、ぜひSSIR-Jという雑誌(そしてそこに掲載されている記事)を真ん中に置いて、対話を始めてみてほしいのです。そうすることで、
ということが起こっていく――そんな風景を、6冊の雑誌をたくさんの人に届けるなかでわたしたちは何度も目撃してきました。
今回、そんな対話のきっかけとなる場を「読書会」と呼び、対話の場づくりを応援することで、「変化のさざなみ」を読者と一緒に起こしたい。それが、今回のキャンペーンを実施する目的です。
読書会という場から、社会に、まちに、そしてあなた自身にどのような変化が生まれるのか、楽しみにしています。そして、読書会でどんなことが起こり、どんな気づきや変化があったのか、小さなことでもぜひわたしたちに教えてください!
※「読まずに読める読書会」など、SSIR-Jを用いた読書会については、井上英之氏による以下のコラム記事もぜひご覧ください。
英治出版からのおすすめ記事
第0号『これからの「社会の変え方」を、探しにいこう。』
……システムリーダーシップの夜明け
……あなたのエンドゲームは何か?
……社会を動かすカーブカット効果
創刊号『ソーシャルイノベーションの始め方』
……「わたし」を犠牲にせず社会を変えよう
……「自分らしさを増幅する」社会起業家のエコシステム
第2号『社会を元気にする循環』
……非営利団体を悩ます「間接費」のジレンマ
……サーキュラービジネス 4つの基本戦略
第3号『科学技術とインクルージョン』
……疎外された地域を人材の宝庫に変えるテックインクルージョン
……人間による生態系の拡張で地球システムの自己再生機能を高める
第4号『コレクティブ・インパクトの新潮流と社会実装』
……コレクティブ・インパクトの北極星はエクイティの実現である
……30人から始めるスローイノベーション
第5号『コミュニティの声を聞く。』
……コミュニティ・エンゲージメントを高める6つの原則
……市民主導の地域創生を牽引する4種のリーダーシップ
概要・応募条件
■スケジュール
■応募方法
以下のGoogleフォームよりお申し込みをお願いいたします。
これまでの「SSIR-J読書会」開催例
本キャンペーンでは、読書会の形態は、応募チームにお任せしています。ここではご参考までに、過去に開催されたケースを、いくつかご紹介します。
1)「読まずに読める」読書会
上記の井上英之氏のコラムでも紹介している通り、過去に開催されたSSIR-Jの読書会では、「事前に読まずに」集まり、①その場で好きな記事を30分読書、②感じたことをシェアし合う、という方法をよく採用していました。なぜ、その記事を選んだのか、から、集まった人の個性が浮かび上がります。読書会という場の面白さ、SSIR-Jの奥深さや面白さを感じられるかもしれません。
2)それぞれに「心惹かれる記事」を読む
SSIR-Jが扱うテーマは多岐にわたります。「いま、自分が心惹かれる記事」をそれぞれが選び、読書会までに読んでくる。なぜ自分がその記事に惹かれたのか、そして読んでどう思い、どのポイントが仕事や日常に活かそうかを、シェアし合う。こうすることで単なる勉強会という枠組みを超え、参加した一人ひとりが大事にしているものが浮かび上がります。そして、結果として相互理解だけでなく、課題理解も深まります。
3)全員で同じ記事(号)を読む
一方、より実践に近い人たちの集まりでは、同じ記事(号)をみんなで読む、という形態も有効でしょう。不思議なもので、同じものを読んでも、同じ感想になることはほぼありません。同様に、実践へのヒントも、読み手が違えば受け取り方も変わってきます。こうした受け取り方の違いを読書会を通して明らかにすることで、SSIR-Jの知恵を日々の実践にどう活かしていくか、ひとりでは気づかなかったさまざまな選択肢が導き出されることでしょう。
番外編)直感で選ぶ!
合計で6冊刊行されたSSIR-Jは、そのアートワークにも特徴があります。1号1号、また1記事1記事、丹精込めてつくりあげられた紙面、その見た目から選んでも楽しいものです。それどころか、テーマ起点では選ばない記事を読むことにつながれば、これまでにない視点を、チームとして獲得することだってできる……かもしれません。
もちろん、上記だけが読書会のあり方ではありません。独創的な開催事例と出会えることを、わたしたちも楽しみにしています。
みなさまのご応募、お待ちしております!