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「私」から「私たち」へ。家庭や社会から職場のジェンダー規範を変える:国保祥子(静岡県立大学経営情報学部准教授)
──『ガラスの天井を破る戦略人事』のご感想をお聞かせください。
この分野における研究の知見が網羅的に、実務家の方に分かりやすく書かれており、この領域の最新の研究成果を広く世の中に伝えるという意味で、すごく意義のある本だと感じました。
特に一般の方にとって新しくて有益だと思うのが、女性が入社して数年の時期からだんだんキャリアアップして取締役レベルまで行く間の、各段階での問題が提示されている点で
今、アダム・カヘンの原点に立ち返る意味とは━━(小田理一郎:チェンジ・エージェント代表取締役)━━『それでも、対話をはじめよう』訳者による解説一部公開
本書は、アダム・カヘンが執筆し二〇〇八年に日本で出版された最初の著作『手ごわい問題は、対話で解決する』(ヒューマンバリュー)の新訳版です。
アダム・カヘンは、世界でももっとも注目される対話ファシリテーターの一人です。彼は世界五〇カ国で、民族対立や和平後の国づくり、医療問題や食糧問題、気候変動などさまざまな課題に取り組み、その中には国内外から驚きをもって讃えられるような成果を導いたプロジェクトが数
居心地のよさを諦めない【やまなみ工房を訪れて(前編)】
そんなプロジェクトの第一弾となる作品が、やまなみ工房のアーティスト宮下幸士(みやした・ゆきお)さんの「英語」です。
書き連ねられた文字は単なる記号の羅列のようでありながらも、じっと見つめているうちに知っている言葉を見つけハッとさせられます。机に向かって一文字ずつゆっくりアルファベットを書く姿はまるで職人のよう。どんな世界が見えているのか、彼だけが知る世界への好奇心がくすぐられます。
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初めて尊敬する人に出会えた──施設長と利用者の関係から見えたもの【やまなみ工房を訪れて(後編)】
▼前編はこちらから
「障害のある方の抽象的な絵ですね」
利用者の三井啓吾(みつい・けいご)さんがこの絵を描いたときのことです。
この絵を見たある見学者が「障害のある方の抽象的な絵ですね」と言ったそうです。この言葉に違和感をもった山下さん。三井さんはもしかしたら本当の鳥を見たことがないのかもしれない。そう思った山下さんは、三井さんと京都のお寺に行き鳩の餌を買い込んで、一緒に餌やりをしました。
行き詰まりを乗り越える、特別な話し方・聞き方とは?━━『それでも、対話をはじめよう』の「はじめに」全文公開
手ごわい問題が平和的に解決されることはめったにない。たいてい、まったく解決されずに「行き詰まる」か、あるいは力の行使で決着をつけるかのどちらかである。もどかしく、おぞましい結果に終わるのは日常茶飯事だ。家庭では、何度も何度も同じ口論がくり返され、ともすれば親が頭ごなしに叱りつける。
組織では、どこかで見たような危機がくり返され、ともすれば上司が新しい戦略を命ずる。地域社会は物議を醸す問題をめぐっ