農耕がもたらした光と闇──『エネルギーをめぐる旅』本文一部公開(2)
エレヴァン・アルメニアにてアラブ首長国連邦にある大都市ドバイ。その郊外にあるシャルジャ国際空港を夜明け前に離陸したエア・アラビアG9247便は、典型的な褶曲山脈であるザグロス山脈の連なりを道標にして、アルメニアの首都エレヴァンへ向け、イラン領空を北上していきます。2時間半ほどのフライトののちエレヴァン国際空港への着陸態勢に入った機体の窓から見えてきたのは、残雪を被った標高5137メートルの霊峰アララト山と周囲に広がる緑の大地でした。
現在、人口110万を誇るエレヴァンは現存