村瀬俊朗 連載「チームで新しい発想は生まれるか」

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コア・エッジ理論で、アイデアに「正当性」を与える(村瀬俊朗:早稲田大学准教授)

巨大製薬会社ファイザーに勤めるジョージ・コヘンは、ある日こんな妄想を抱いた。

「社内の優秀な人材が、重要な業務により多くの時間を費やすことはできないだろうか?」

そしてコヘンは2005年、米国の内外に簡単な作業を発注できる社内向けサービス「pfizerWorks」を開発する[1]。コヘンの同僚に試作品を試してもらうと、その多くが気に入り継続を希望した。

しかしpfizerWorksはサイドプ

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トランザクティブ・メモリー・システムとは何か(村瀬俊朗)

「チームの業績はABCで決まる」

そうチーム研究者の間では言われている。AはAffect(感情)、BはBehavior(行動)、CはCognition(認知)だ。

そしてチーム研究では、行動や感情以上に、認知が重要だとされている。認知の重要性を顕著に示したのが、ノースウェスタン大学のレズリー ・ディチャーチ教授とノースカロライナ大学ウィルミントン校のジェシカ・メスマーマグナス教授による研究だ[

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新結合は「思いやり」から生まれる(村瀬俊朗)

「イノベーションは情報や知識の新結合から生まれる」。経済学者のヨーゼフ・シュンペーターが提唱して以来、時代が移り変わってもこの説は有力である。

これまで知られていた情報や知識が、これまでにない方法で組み合わさることにより新しいものが生まれる。――頭では分かる。だが実現は難しい。

私もイノベーティブな発見を生み出すべく日夜励んでいるが、現実として「これが私のイノベーションです」と言える研究成果は

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【編集長×経営学者 スペシャルトークイベント 11/7】(稲田浩×九法崇雄×村瀬俊朗)

「一人の天才」をチームは凌駕できるのか――? 時代の先端をゆく編集長、気鋭の経営学者が考える、新しい発想を生むチームワーク。

新しい特集や連載を作り続け、世の中の意識や行動を変えることに挑戦し続ける「編集長」という役割。各編集者の個々のクリエイティビティを高めながら、それぞれのアウトプットの和をまとめあげる…

「編集長」とは、トップダウンで物事を力強く推し進めている印象を持たれがちだが、実はチ

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なぜピクサーは「チームで創造性」を生みだせるのか?(村瀬俊朗)

アメリカと日本で10年以上にわたってチームワークを研究してきた、早稲田大学准教授・村瀬俊朗さんの連載「チームで新しい発想は生まれるか」。第2回は、創造性を阻害する「思考の枠組み」とそれを打破する方法に迫る。

新しい組み合わせを阻害するもの

前回は、異なる情報の組み合わせから創造性は生まれること、そして異なる情報は個人より集団のほうが多く集まることから、チームは個人の創造性を超えると主張した。

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「一人の天才よりチームの方が創造性は高い」と、わたしが信じる理由(村瀬俊朗)

ここに、多様な経験や知識を持ったメンバーがいる。だれもが、人々を熱狂させる商品・サービスを生むために懸命に取り組んでいる。しかし、出てくるのは凡庸なアイデアばかり。メンバー一人ひとりの専門性や見識が活かされない。――やはり、創造性とは「孤高の天才」に宿るのか。チームで新しい発想を生みだすことはできないのか? 10年以上にわたりチームワークのメカニズムを研究してきた気鋭の経営学者が「チームの創造性」

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