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仙台市・荒井児童館で実践! コミュニケーションを増やすちょっとした工夫 【儀式実践レポート②】

英治出版の「儀式で楽しい職場を増やそうキャンペーン」。目には見えないけれど大切な職場の文化に、「儀式」を用いてアプローチすることを目的とし、『「儀式」で職場が変わる』(英治出版)に基づいた、職場での新しいアイデアや実験的な取り組みの機会を広げています(※キャンペーンは現在終了しています)。

今回は、仙台市よりNPO法人アスイクさんの実践例をご紹介いたします。アスイクさんは、子ども・若者と社会をつなぎ、共助・公助を増やしつづけることをミッションに、子どもたちにあった居場所づくりの活動をされています。

今回、NPO法人アスイクさんでは荒井児童館(仙台市)を舞台に、2つの儀式に挑戦してくださりました。


儀式15「パワーアップボタン」

ボタンを探す冒険から始まる

儀式15「パワーアップボタン」は、職場でみんながよく通る場所にボタンやスイッチを模した張り紙、絵を貼るという儀式です。それを繰り返し触っているうちに、仕事でやる気を出したり自信をつけたりするための習慣となることを目指しています。ちょうど、スポーツ選手が試合前に行うルーチンのようなことです。

★この儀式のよいところ★

  • 導入がカンタン:用意するものがプリントまたはイラストを描いた紙だけでもOK。個人でもチームでも組織でも始められる点で気軽です。

  • 工夫を加えやすい:設置するボタンに「特別なパワーがもらえます」とメッセージを書いたり、ボタンのデザインを思案したり、設置場所を変えてみたりと工夫のしやすさもこの儀式のよさです。

仙台市・荒井児童館さんが設置したボタン


実践した荒井児童館のみなさまの感想

「ボタンが隠されているので、探すことからおもしろかった。」

「タッチしている人がいたら、声をかけようと思えるので、コミュニケーションにもつながると思った。」

荒井児童館さんでは、本の内容を応用し、ボタンのデザインをいくつか準備。館内のいろいろな場所に設置することによって、ボタンを探す楽しみを生むという素敵な活用をしてくださいました。

また、タッチする人をよく見るようになったという声もあがっています。ボタンを設置することで、周囲の人の感情が行動に可視化され、自然なケアを引き出したのかもしれません。これもまた、書籍の意図を超えた、よい影響が生まれているといえます。



儀式34「気軽にチェックイン」

心を開く、短いけれど大切なひととき

「気軽にチェックイン」は、フォーマルな会議などの場の最初に、プライベートなことを気軽に報告しあう儀式です。参加者は、子どもの成長や趣味の予定、直近の食事の内容など、簡単なトピックを通して感情を共有することができます。

この儀式の魅力は、形式ばらない会話を通じて心が軽くなり、職場環境がよりポジティブに・なる点です。

★この儀式のよいところ★

日々の業務に組み込める:短時間で、しかも準備がいらないという点では、「パワーアップボタン」よりもさらに気軽です。

チームの関係の改善:仲間のプライベートな側面に触れることで、職場にまるごとの自分を持ち込んでも大丈夫だと、メンバーが行動を通して理解できるようになります。


『「儀式」で職場が変わる』P196より、実施のイメージ

実践した荒井児童館のみなさまの感想

「みなさんの話が面白かったり、時には学びになったり、いいなと思います。」

「この時間がすごく好きです!自分の気持ちを知ってもらえる、相手の気持ちも知ることが出来るのがうれしい!」

「この時間が楽しみです。お互いにコミュニケーションが取れる職場が大切と思い、普段からどんどん声がけしていきたいです。」

みなさんがチェックインの時間を楽しんでくれたことが見て取れます。そして、「普段からどんどん声がけしていきたい」という声もあがっていることから、チェックインがコミュニケーションの大切さにきづくきっかけとなり、その時間以外にも意識を向けるようになったことがわかります。


以上、NPO法人アスイクさんによる2つの儀式の実践を見てもらいました。もとある儀式に、職場(実践場所)に合った工夫を加えることによって、本に記載されている以上の効果を生んでくださりました。

NPO法人アスイクさん、そして仙台市の荒井児童館のみなさま、充実した儀式の実践をしていただき、ありがとうございました!

「儀式」は職場を変えるちょっとした工夫

今回、NPO法人アスイクさんでは儀式を実践した結果、職場内でのコミュニケーションが活性化され、個々の気持ちに気づく機会が増えたという声が多数寄せられました。

書籍『「儀式」で職場が変わる』では、このように職場文化を楽しく変える儀式をぜんぶで50個紹介しています。なかには実際に有名企業が開発し、取り組んでいるものもあります。

・Amazon 初期アイデアを「雑誌の表紙」風にして盛り上げ
・IDEO M&Aを「組織の結婚式」でお祝い!?
・Pinterest 社員の個性を輝かせる「特技フェス」
・Dropbox 新入社員1000人に「手づくりケーキ」プレゼント

書籍で紹介される儀式の例

ぜひ、アスイクさんでの実践や書籍を参考に、皆さんの職場でも実践してみてはいかがでしょうか?

最後に

「儀式で楽しい職場を増やそうキャンペーン」は2025年1月6日をもって募集を終えましたが、引き続き儀式についての相談を受け付けています。

・職場で儀式を実践してみたいけれど、どの儀式がよいかわからない
・自分だけでは職場の人に協力してもらう自信がない‥‥
など、以下のメールアドレスよりお気軽にご相談ください。

gishiki_jissen☆eijipress.co.jp
※☆を@に置き換えてください


今回のキャンペーンについて

以下のマガジンに、これまでの儀式の実践例をまとめています