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『ティール組織』私はこう読んだ。

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『ティール組織』を各界のリーダーや研究者はどう読んだか。多様な視点から組織や社会の進化を考える。
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#書籍紹介

リーダーが内省し合える「コミュニティー」が、意識の進化を後押しする(岡本拓也:ソーシャルマネジメント合同会社)

リーダーが内省し合える「コミュニティー」が、意識の進化を後押しする(岡本拓也:ソーシャルマネジメント合同会社)

連載:『ティール組織』私はこう読んだ。人類の長大な歴史から組織モデルの進化に迫る『ティール組織』。各界のリーダーや研究者はこの本を読んで何を感じたか。ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京、NPOカタリバなど、ソーシャルセクターで組織マネジメントに長年取り組んできた岡本拓也さんが語る。

ソーシャルセクターにおける「経営」の難しさ『ティール組織』を読んで、リーダーとしての自分の”器”、 あるいは本

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CEO交代の激変期、人事の役割を再定義させてくれた一冊(島田由香:ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス)

CEO交代の激変期、人事の役割を再定義させてくれた一冊(島田由香:ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス)

連載:『ティール組織』私はこう読んだ。
人類の長大な歴史から組織モデルの進化に迫る『ティール組織』。各界のリーダーや研究者はこの本を読んで何を感じたか。働く場所と時間を社員が自由に選べる制度「WAA(Work from Anywhere and Anytime)」などを通して生産性と幸福度の向上に取り組む島田由香さんが語る。

『ティール組織』を読んで確信を新たにした。「やはりリーダーがすべて」。

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メモ不要。読めば思考が走り出す本(岡田武史:今治.夢スポーツ)

メモ不要。読めば思考が走り出す本(岡田武史:今治.夢スポーツ)

連載:『ティール組織』私はこう読んだ。
人類の長大な歴史から組織モデルの進化に迫る『ティール組織』。各界のリーダーや研究者はこの本を読んで何を感じたか。元サッカー日本代表監督であり、現在は「今治.夢スポーツの代表」として「心の豊かさ」を大切にする社会づくりに取り組んでいる岡田武史さんが語る。

組織の「メタファー」を得たきっかけ
生物学者の福岡伸一さんと、組織について話したことがあった。福岡さんは

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組織が「人と人になる」とき(田中達也:リクルートコミュニケーションズ)

組織が「人と人になる」とき(田中達也:リクルートコミュニケーションズ)

人類の長大な歴史から組織モデルの進化に迫る『ティール組織』。各界のリーダーや研究者はこの本を読んで何を感じたか。平成元年のリクルート入社以来、一貫して「人と組織のコミュニケーションづくり」に取り組んできた田中達也さんが語る。

組織はその拡大のために、人々を機械化するウィーン生まれの思想家イヴァン・イリイチは、かつてこう言いました。

「道具は最初、有用性を持って人々に貢献するが、分水嶺を越えると

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ティール組織を絵空事で終わらせないために(樋口あゆみ:東京大学)

ティール組織を絵空事で終わらせないために(樋口あゆみ:東京大学)

人類の長大な歴史から組織モデルの進化に迫る『ティール組織』。各界のリーダーや研究者はこの本を読んで何を感じたか。『組織社会学から見た「ほぼ日」』の連載などで知られる、社会学者の樋口あゆみさんが語る。

繰り返し求められてきた「新しい組織」本書を読んだ後にパッと浮かんだ感想は、正直なところ、「事例はとてもおもしろいのだけど、どこか既視感がある議論だなぁ……」だった。組織を生命のメタファーで語ることも

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